花粉症が原因の目の痒みを抑える目薬

毎年悩まされる花粉症による目の痒み。
そもそも、花粉症で目が痒くなるのは何故なのでしょうか。

体内に花粉粒子などの異物が侵入してくると、免疫にかかわる細胞がヒスタミンという物質を放出します。
ヒスタミンは免疫系からの命令を伝達する物質で、放出されたヒスタミンは、末梢神経や血管の内壁にあるヒスタミン受容体と結合します。
この結合がサインとなって、異物を排除しようと免疫反応が起こります。
免疫反応によって細胞に炎症が起き、その炎症によって目が赤くなったり、痒くなるなどの症状があらわれるわけです。

つまり、目の痒みはヒスタミンの働きを抑えれば症状をやわらげることができるのです。

ヒスタミンは、「抗ヒスタミン薬」によって作用を抑制することができます。
抗ヒスタミン薬はヒスタミンによく似た物質で、ヒスタミンよりも先にヒスタミン受容体と結合することで、痒みの原因になる免疫反応を抑える薬です。
即効性のある薬ですが、効果はあまり持続しないという特徴もあります。

抗ヒスタミン薬は、大きく第一世代と第二世代に分けられます。
先に開発された第一世代の有効成分は、クロルフェニラミンや、ジフェンヒドラミンです。
即効性がありますが、副作用に眠気、口の渇き、便秘などがあります。
第二世代はアゼラスチン、エピナスチン、エメダスチン、ケトチフェン、フェキソフェナジン、セチリジン、メキタジンなど。
第一世代と比較すると、副作用が緩和されています。

また、ヒスタミン以外のアレルギー物質にも効果があるのが「抗アレルギー薬」です。
抗アレルギー薬は、アレルゲンの影響を受けた細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの伝達物質が放出されるのを防ぎます。
ただ、抗アレルギー薬は、効果があらわれるまでに2週間ほどかかります。
ですので、花粉の飛散が始まる前から、予防として使用すると効果的です。

抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬のどちらの目薬も市販されていますので、目的に合わせて上手に使い分けましょう。

正しい目薬の使い方

花粉症対策に選んだ目薬、あなは正しく使えているでしょうか。

まずはさし方から。
はじめに、しっかり手を洗いましょう。
キャップを外すときは、目薬の容器の先端に触れないよう注意します。
上を向いて、指で下まぶたを軽く引き、そこに目薬を一滴落とします。
この時も、まぶたやまつげに容器の先端が触れないようにしましょう。
しばらくまぶたを閉じ、目薬が流れ出ないよう目頭を軽く押さえましょう。
つい、目をパチパチさせてしまいがちですが、これはあまりよくありません。
まばたきをすると目薬が涙点から鼻やのどに流れてしまい、十分な効果が得られないためです。

点眼は、一回一滴で十分です。
目の中に保持できる液体の量はおよそ30μL。
目薬の容器は1滴が50μLになるように作られています。
一滴きちんと目の中にさすことができたら、それ以上何度もさす必要はありません。

溢れた目薬は、清潔なガーゼやティッシュでふき取っておきましょう。
濡れたままにしておくとかぶれの原因に。
花粉症の痒みを抑えるためにさした目薬で、かぶれて痒くなってしまっては元も子もありません。

ほかにも、目薬を使用する時の注意点がいくつかあります。
まず、目薬を他人と共用するのはやめましょう。
これは、菌やウイルスが目薬の容器に入りやすく、感染してしまう恐れがあるためです。

つぎに保管場所です。
使い終わったら、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
救急箱に保管するときは湿布など匂いの強いものと一緒にしないように。
匂いが移ってしまいます。

使用期限は、外箱や容器に記載されている日付で問題ありませんが、これはあくまで未開封の場合です。
一度開封した目薬は、病院で処方されたもので1ヶ月、市販薬なら3ヶ月を目安に使い切ったほうがいいでしょう。
また、変色していたり濁りがある場合は変質している恐れがありますので、使用は避けましょう。

目薬の正しい使い方を知って、花粉の飛散のシーズンにしっかり備えましょう。